ヒッコリーストライプ

デニムという生地そのものの風合いが自分的にはとっても好みだけど、いわゆるブルージーンズじゃなくてヒッコリーストライプが好き。

最近のいろいろを思いながら、自分がここで生きてゆく為に必要な道具…について
あれこれ考えてみると、服というもっとも「身」に近い道具の大切さに気付く。
きまった休日があるわけでもなく、することもその時々でまったく異なる自分の場合、ほとんどすべてがWorkということであって、そんな自分という身にまとうう服はみなワークウェア…作業着ということになろうか…自分の持っている服の大半は次から次へとワークウェアになってしまっている。

“ヒッコリー・ストライプ・デニム”の名前の由来は、クルミ科のヒッコリーという樹からきているそうだが、実際その樹がどれなのかは知らないままだった。

ピスと一緒に森から運び出す薪。
それらの薪はこの小さな森の中で、風や雨で倒れてしまった風倒木を片付けながら切った薪だ。
樹を切り倒して薪にするのではなくて、既に倒れてしまっている樹を薪として使わせてもらっているので、もう既に樹皮は剥がれているものも多く、自分には樹種を特定できないままのものもたくさんある。
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山の北側の森で十分に間伐されているわけではないようなこのような森の木は、太陽の光を求めて細く高く伸び、私たちの身長のはるか上で枝葉をつける。
この森の中でもひときわ高くまで伸びている樹がある。
でもそれだけに風や雨の被害も受けやすいのだろう…。
表土が薄いこの土地、数年前の台風の時に随分とたくさんのこの樹が根元から倒れたようだ。
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クルミの一種だとは思っていたのだけれど、割ってみると薄っすら赤い木目はとても美しくて、薪にして燃やしてしまうのはもったいないなぁ…といつも躊躇していた。
ふとその樹のことがつい気になって調べてみると、どうやら個の木は、北アメリカ東部原産の同属の落葉中高木 オバリスヒッコリー(Carya ovalis) らしい。
英語名だと、 Red Hickory(レッドヒッコリー)又は Sweet Pignut Hickory(スウィート・ピグナット・ヒッコリー)というらしい。
…たぶん。

この樹の木目に由来すると言われている、ヒッコリーストライプデニム。
1927年 H.D.Lee社が「ヒッコリー・ストライプ・デニム」と命名し販売したのが始りだそうで、汚れが目立たず、伐採職人達の作業服として人気を得たそうだ。

ヒッコリーストライプデニムを着て、森でヒッコリ―の木を切る…
かつての森の職人たちの笑い声が聞こえてきそう…。

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