「蚊」

Philippinesでは、ウイルス性の熱性・発疹性疾患であるデング熱によって毎年小さな子供を中心に約22,500人がデング熱により命を落としているという。このウイルスを媒介するのが「蚊」。
蚊が媒介するウイルスと聞くと、熱帯から亜熱帯に広く分布するハマダラ蚊を媒介とするマラリアを連想するが、既にフィリピンとさほど変わらない程の日本の夏、そして、あの蚊…の鬱陶しさを思い起こせば、かつて日本でもマラリアが流行してもいるのだし、デング熱やマラリアも既に他人事と言ってはいられないのかもしれない。

以前、東京の国立市で運営していたPlantercottageは、私と妻がフィリピン旅行から日本に戻り、フィリピンの暮らしぶりを思い起こしながら、住まいとは何か…、自然と如何に共存するか…から考え始めた場づくりだったのけれど、賃貸木造平屋集合住宅の一画に植物を積極的に、大量に招き入れたことによって、建物全体が緑色で覆われ、たくさんの人と虫が訪れた。
…とは言え、訪問客の中には、出来れば遠慮したい虫も人も…いるわけで、その代表各は何と言っても「蚊」であった。

長野に来てからは、蚊の少なさに驚いた。
とにかく街は乾いている…。
蚊の数は温度・湿度と関係することは想像できるけれど、現代のような家のつくり…気密性が増したり、下水道が整備されたり、街の中に水たまりなど程んど無い環境下では、蚊は生きられないのだということにあらためて気付かされる。

自然は多くを気付かせてくれる。
近づきすぎれば、時に痛い思いもするけれど、離れすぎてばかりいては、気付けない。
人はどんどん弱くなる…。

国立市のPlantercottageの頃から…長野に来てからはマゼコゼでも、蚊にお暇してもらうために「蚊取り線香」を使ってきているけれど、出来る限り天然除虫菊のものを使っている。「日本の夏、○○の夏…」のあの臭いは殺虫剤の臭い…。虫も死ぬけど、人にも無害であるはずはない。ましてや、臭いもしない…は、現代社会のコミュニケーション方法を象徴しているのかもしれない…。

フィリピンの下水道清掃会社が、深刻化するデング熱対策として、ペットボトルでつくる蚊取り装置を普及させる活動を行なっているそうだ。
貧富の差が大きなフィリピン…とりわけ、スラム街の環境は劣悪であることを思うと、テング熱の発生は間違いなく、貧しい人々の暮らす場所に大量に発生しているはず。
ロケットストーブと同様に、こうした発想こそがこれからの未来にとって欠かせない。
今年の夏は、マゼコゼでも是非試してみようと思う。

https://www.youtube.com/watch?v=xQAwOCD32xM#t=13

http://adgang.jp/2013/12/45981.html

蚊

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