日本の国土面積(3779万ha)の66%、約2/3。世界森林資源調査2005(FAO)の調査では、フィンランド73.9 、スウェーデン66.9、ラオス69.9、ブータン68.0 、マレーシア63.6が森林率およそ2/3にあたり、数字的にはこれらの国々は森林大国ということになる。 ちなみにトップはミクロネシア連邦90.6%。私の個人的な感覚からすると森の国であるカナダの森林率は33.6%、世界最大の熱帯雨林地帯を抱えるブラジルは57.2%。 いっぽう国内上位5県は、84.3% …高知県、81.5% 岐阜県、78.4% 島根県、78.1% 長野県、78.0% 山梨県。
これらは、あくまでも国土面積における森林面積の比率…というだけの数値的な統計資料にすぎず、この統計資料を生かすも殺すも、それは私たち次第…。 そこから何を読み解くか、どう使うかという私たちひとり一人の意識こそが最も重要であり、統計の存在価値は私たちの想像性や創造性に委ねられている。
今はこうして自分が思う「美のありよう」を探し求める生き方を選択してしまってはいるものの、自分の幼少から少年期の頃…学校から家に帰ってきてからは、絵を描くなんてことも工作なんてことも殆どしたことはなかった…。 ただひたすら、家の前を流れる川とその背後にある山を駆けまわってばかりいたことを思い出す。 絵や工作が嫌いでは無かったけれど、そうしたことは単に学校でしかしていなかっただけ。 あの頃…どんな絵を描いたのかは忘れてしまったけれど、何かの絵画コンクールで何とか賞をもらったことがある。 …きっとあの時、賞なんてものをもらわなければ、その後、芸大に行く…なんてことは思いつきもしなかったとも思う。
そんな少年時代の私が最も好きだった授業は社会科。 そして、読書はけっして好きとは言えなかった私の一番の愛読書は「地図帳」 カラーページの地図と地図帳の後ろにあるモノクロの様々な統計を見比るのがどういうわけかとても好きだった。 あれから数十年…今の私の地図帳はインターネットへと変わったのかもしれないけれど、美術よりも社会科が好きなことだけはいまも変わりない。
9月1日 八坂一ノ瀬の山村集落に暮らす、遠藤さんのお宅で、ロケットストーブ作成設置ワークショップを行った。 八坂村(やさかむら)は、長野県北安曇郡に存在した村。2006年1月1日、隣接する美麻村とともに大町市へ編入された。 長野市と松本市のちょうど中間あたりの山の中…松本市、長野市、飯綱町、美麻村、小谷村、麻績村や、遠く埼玉県から、大人や子どもあわせて20人以上が集まってくれた。 なにより、このロケットストーブワークショップが、過疎高齢化が著しいこの山村で開催されたことには大きな意味があるけれど、加えて、ここに集まってくれた人々の多くが、ここ数年の間に山村に移住した人々であったり、これから山村への移住を考えている人々であったり、または何かしらで山村の暮らしと繋がりを持とうとしている人々であったことにとても大きな勇気を頂いた。 昨日のワークショップを統計化するつもりは無いけれど、でもその背景には、世界や日本の森林統計に共通するものがある…、そこに感じることのできる関係性は、私たちがこれから歩む未来への道筋にとって、とても大きな手掛かりになると思える貴重なワークショップだったと思う。
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