「風土感覚」

中央通り大門交差点から国道406号線を西へ15分ほど歩いたあたりに新諏町がある。
わたしはこの町で生まれ育った。
長く暮らした東京から長野に戻った…は正確には、生れ育った町の手前徒歩15分まで戻ってきたということだ。

幼少から少年時代を山と川と街の狭間にある町で育ったことは、自分という人格形成に於いて極めて重要であることは間違いない。

わたしの細胞の一つ一つ…遺伝子の深層にはこの町で呼吸することによって沁みついた風土感覚とでも言うべき感覚が潜んでいる。

森の土の堅さは、木々の間から差し込む太陽の光や、川から立ち昇る霧や、鳥や動物や、時折子供たちが遊びにくることによって決まるのだということを…祭りの神楽の音色や花火の火薬の匂いは、森の木々を成長させる為には欠かせないということも…。
わたしはここを感じることをつうじてこの世との繋がり方を知った。
わたしはこの風土感覚によっていまこの世を生きている。
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